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冬の中医学的養生

前回の「冷えと漢方」に引き続き、

1年前に漢方の研修塾の課題で書いたコラムです。

今回もテーマは冬。冬の過ごし方のヒントになるはずです♪

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 冬です。寒いですね。

今回は冬の養生について、中医学的な目線からお伝えしたいと思います。

そもそも中医学的というとどんなイメージでしょうか?怪しげな陰陽五行?漢方、鍼灸?

それだけではなく、中医学には、普段の過ごし方や考え方のヒントもたくさんあるのです。

 

中医学では人間も自然の一部だと考えます。

人間も動物なのだから、当たり前かもしれません。

でも昨今の人間は、そんな当たり前を忘れているような気がします。

 

なんだか壮大なテーマになりそうですが、自然の流れに抗って

いつでも人間にとって快適な環境を作り出しているようにも見えます。

夜も照明で明るく、夏は冷房、冬は暖房。旬はあれども野菜や果物も1年中手に入る。

 

とても便利でありがたいことですが、自然の一部として生きる身としては、ちょっと図々しすぎるかもしれません。

とにかく本来は人間も自然の一部なので、自然の変化に合わせて生活するのが中医学的には1番なのです。

冬は寒いし日も短い。冬季うつや、朝布団から出られないのも、動物として自然なむしろ正しい反応!だと私は思っています。

中医学の古典にも、日照時間に合わせて、冬は早寝「遅起き」をしようと書いてあるんですよ。

 

中医学で、冬は「閉蔵」つまり充電の季節。

冬はクマも冬眠しますし、花も春を待って咲き始めます。

これが自然の本来あるべき姿で、なるべくそのように暮らすのがいいんじゃないのかい、と考えるのが中医学です。

つまりクマのように、花のように、冬はしっかり栄養と力を蓄えて、パワーチャージして春に備える。

冬の間はエネルギーの消耗しすぎず、春に向けた準備期間にしましょう。

 

前置きが長くなりましたが、どうやってそのパワーチャージをするかが本題です。

パワーとは陽気のこと。陽気は体を温めたり活動したりするためのエネルギーです。

今回は2つ紹介します。

①日光浴

まずは日光浴で、太陽の陽気にあやかりましょう。

万物のエネルギーの源である太陽は陽のかたまり!

特に背中には「陽」の経絡が通っているので、背中に太陽の光を浴びることで全身に陽気をチャージできます。

ポカポカと気持ちも温まります。しかもタダ。太陽はいつも本当に偉大です。

 

②漢方薬

中医学・五行学説では、それぞれの季節に対応する臓腑があります。

冬は腎の季節。腎とは生命力の源です。

冬は寒さで腎の働きが弱まりやすいため、腎のパワー、つまり腎の陽気を補うべき季節なのです。

そんな、腎を補う「補腎」の漢方には鹿の角や高麗人参など、滋養強壮の生薬が多く入っており、腎の陽気をしっかり補って、体の根本からパワーや温める力をつけてくれます。

活命参 | 伝統生薬研究会製品 | どうき・息切れ・気つけに – 救心製薬株式会社 (kyushin.co.jp)

霊鹿参 | 伝統生薬研究会製品 | どうき・息切れ・気つけに – 救心製薬株式会社 (kyushin.co.jp)

(漢方薬は一例です)

また生命力の源である腎は、成長・生殖・老化、ホルモンの働きも司っています。

つまり腎を補うことは妊活や、アンチエイジング、老化防止にも繋がり、実際にこれらの治療にも使われています。

長く飲み続けることで、じっくりと腎を補い、生命力を根本から支えてくれます。

他に食養生やツボ押しなど、工夫できることがいろいろあります。

ぜひできることから取り入れて素敵な春を迎えてください♪

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いかがでしたでしょうか。

「遅起き」という言葉が心に響きます。遅起きは養生♪

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